神奈川大学日本常民文化研究所の第16回常民文化研究講座として、「大津波と集落-三陸の集落に承け継がれるもの-」が、明日11月10日に神奈川大学にて開催されます。
案内には事前登録が必要とありますが、当日でも多少入れるようです。
日時 2012年11月10日(土)13:00~17:10
会場 神奈川大学2号館地下演習室
__________________________
「大津波と集落-三陸の集落に承け継がれるもの-」
2011年3月11日 三陸沖を震源とする東日本大震災は、家屋倒壊・大津波・津波火災・原発事故・放射能汚染などの未曾有の大惨事をもたらし、三陸地域でも1万数千名にわたる犠牲者を出す結果となった。
講座では三陸沿岸の漁村集落に注目し、1896年明治三陸津波、1933年昭和三陸津波から平成へ、三度にわたってこの地を襲った大海嘯(大津波)をふり返りつつ、津波と向き合う日常のすがた、津波の惨禍から立ち上がって集落を復興させてきた復元力の背後に秘めるもの、集落と津波の関係について考える。
山口弥一郎(1902~2000)は、地理学の立場から昭和三陸津波の後、三陸の村々を調査し、『津浪と村』をまとめ、津波にともなう集落移動について膨大な研究を残した。本講座ではいま三陸の被災集落と向き合っている一線の研究者が、山口の仕事を念頭におきつつ、建築学・社会学・民俗学・地域計画学の諸分野から、平成の大津波と集落の現実、集落復興の歴史的課題について論じる。
講師・論題
●月舘 敏栄 三陸沿岸津波と集落復興の歴史と課題
●植田今日子 津波被災者が帰ろうとする海の領域意識
●川島 秀一 三陸大津波と漁村集落
●重村 力 集落から見た津波被災と復興の課題